【攻略ガイド】北側道路の土地のメリット・デメリット

土地
注文住宅検討中
困ったさん

北側道路の土地っていい印象ないのよね。

どうなの?ほむらさん

ほむら
ほむら

はい、では北側道路の土地のメリット・デメリット

あとはそのデメリットを和らげるための方法についてお話していきます。

あなたのエリアで南側道路の土地や角地が早く売れて、
北側道路の土地は売れ残っていませんか?

私も住宅営業で5年間いろんな土地を見てきました。
経験上、分譲地では北側道路の土地が売れ残る傾向があります。

実はとてもいい土地かもしれないんです。

気になるけど一歩踏み出せない、不安があるという方の役に立てる内容ですのでぜひ参考にしてください。

  1. 北側道路の土地に家を建てるときのメリット・デメリット
    1. 北側道路の土地のメリット
      1. 土地の価格が安い。
      2. 道路から見てプライバシー性の高い南側空間。
      3. 家の影で車が焼けにくい。
      4. 南側を全て居室にできる。
      5. ファサード(家の顔)がスタイリッシュにデザインしやすい。
      6. 斜線制限を受けにくい。
    2. 北側道路の土地のデメリット+解決方法
      1. 日当たりを確保できない場合、冬場の暖房代がかかりやすい。
        1. 解決方法1:吹抜けを設ける。
        2. 解決方法2:2階リビングにする。
      2. 南側道路の土地と比べ開放感を感じにくい。
        1. 解決方法1:窓をできるだけ天井近くに設ける。
        2. 解決方法2:リビング・ダイニング・キッチンを南北に長くとる
      3. 駐車スペースの雪・氷が日陰で残りやすい。
        1. 解決方法1:現実的ではないがロードヒーティング
        2. 解決方法2:玄関を東面・西面どちらかに計画する。
      4. 除雪の際の雪貯め場を考えにくい。
        1. 解決方法:東西どちらかに寄せて配置することでスペースを作る。
      5. 配置・間取りの計画が他の方角と比べ難しい。
        1. 解決方法1:土地に合わせることを重視した間取りで設計する。
        2. 解決方法2:設計力のある担当に依頼する。
  2. 北側道路の土地の選び方
    1. ある程度の大きさがある北側の土地
    2. 南側に家がまず建たない土地
    3. 西・東のどちらかから数えて2列目の土地
    4. 南側や南東・南西側のどこかが平屋の土地
    5. 工事費がかからない土地
  3. まとめ:北側道路の土地もいいよね。

北側道路の土地に家を建てるときのメリット・デメリット

北側道路の土地は方角の影響でメリット・デメリットがでてきます。

ほむら
ほむら

土地を選ぶとき、家の形を考えるときに
メリット・デメリットをわかった上で
計画することがかなり重要です!

北側道路の土地のメリット

北側道路の土地のメリット
  • 土地の価格が安い。
  • 道路から見てプライバシー性の高い南側空間。
  • 家の影で車に日が当たりにくく焼けにくい。
  • 南側を全て居室にすることができる。
  • ファサード(家の顔)がスタイリッシュにデザインしやすい。
  • 建築制限を受けにくい。

土地の価格が安い。

方位別土地の価格順位

北側道路の土地は他の方角と比べ価格が安い傾向があります。

理由は北側よりも他の面の方が人気だからです。
具体的に価格の高さは…

  1. 南東・南西角地
  2. 南側・北西・北東角地
  3. 東側・西側
  4. 北側
  5. 旗竿地

というランキングになります。

ほむら
ほむら

旗竿地は安いけど、工事費がかかったり、

四方囲まれてるので環境の問題があったり、

そもそも通路の幅が足りないと建築もできないかも。

安い土地には特徴・理由があります。
間違った選び方をしないためにも、こちらの記事が役にたつかと思います。

道路から見てプライバシー性の高い南側空間。

東・西・南が住宅になっている場合、道路側からは視線が入りにくいです。

プライバシー性の高い南側空間のメリットは、

  • 洗濯物を干したときに見られにくい。
  • 子供を遊ばせても安心。
  • 囲まれた素敵な庭を作りやすい。

などがあげられます。

車や通行者からの視線やお子様を遊ばせるのに危険じゃないか、
気になる方はかなりおすすめです。

ほむら
ほむら

それでもお隣さんとは庭の位置がかぶるので、
気になる方はフェンスや植栽などで対応が必要です。
囲まれたお庭でリラックスできそうですね。

家の影で車が焼けにくい。

ほむら
ほむら

すみません…車の知識ゼロです。笑

外壁と似たような現象なのでその知識で

解説させてください汗

塗料には基本的に樹脂や顔料が含まれます。
太陽光・雨風・経年により劣化していくと色あせやチョーキング(触れると粉がつく)現象が発生します。

車をとても大事にされている方も多いかと思います。

南側でカーポートを設置する余裕がない…!という場合には北側道路の土地に家を建てて車を守るの方法の一つです。

南側を全て居室にできる。

居室(メインで人が過ごす空間)は日当たりが良い南側に作るのがセオリーです。
そのほうが、明るくあたたかい空間を作りやすいです。

北側道路の土地の場合、玄関・水回りがほぼ北側に寄るため日当たりがほしい居室を南側に詰め込むことが可能です。
もちろん、日陰ができない場所である必要はありますが。

ほむら
ほむら

じゃ、日当たりが確保できれば

これほどコスパの良い土地はありませんよね。

どう選べばよいかについてもこの後の項目でしっかり解説しますね。

ファサード(家の顔)がスタイリッシュにデザインしやすい。

ほむら
ほむら

すみません、私の雑な手書きで…

ファサード(家の顔)である北側には玄関・水回りなどが集まるため、窓が少なくなります。

窓が少ない外観はモダンでスタイリッシュな印象です。
タダモノではない存在感、感じませんか?笑

窓は使い勝手がいい位置と、デザイン上ここにほしいと思える位置のバランスがとても難しいです。
北側以外の面は設計をしててもかなり気を使います。
(設計者の腕の見せ所ですね!)

かっこいいお家がいい!という方にも北側道路の土地はおすすめです。

斜線制限を受けにくい。

この項目はどちらかに該当しない方は飛ばして大丈夫じゃないかと思います。

  • 家を道路にかなり寄せて建てる。
  • 3階建てや高さの計画を考えている。

北側道路の土地の場合、道路斜線制限と北側斜線制限が一つの面で考える形になるため制限を受けにくいです。
住宅が高さについて受ける斜線制限は3種類あります。

  • 道路斜線制限
  • 北側斜線制限
  • 隣地斜線制限

建築基準法  第56条| e-Gov法令検索 

といっても、北海道の田舎に住んでいる私にとっては仕事の中でほぼ関係のない内容でしたが。笑

北道路の場合、北側のことだけ考えれば良いので他の方角の土地よりも計画しやすいです。

北側道路の土地のデメリット+解決方法

北側道路の土地で最も気にしなくてはいけないのはデメリットです。

デメリットに対してどういった対処をするかによって、北側道路の土地でのお家づくりが成功するのか、失敗するのかが分かれます。

解決方法も合わせて見ていきましょう。

北側道路の土地のデメリット
  • 日当たりを確保できない場合、冬場の暖房代がかかりやすい。
  • 南側と比べ開放感を感じにくい。
  • 日陰部分の水はけが悪くなりがち。
  • 日が当たる場所を考えると植栽場所が限られる。
  • 駐車スペースの雪・氷が日陰で残りやすい。
  • 除雪の際の雪貯め場を考えにくい。
  • 配置・間取りの計画が他の方角と比べ難しい。

日当たりを確保できない場合、冬場の暖房代がかかりやすい。

冬場のあたたかさを確保するには、太陽光を入れる方法が最も省エネです。
ですが、太陽側に住宅が建っている場合、特に冬は日差しがかなり入りにくいです。

建築用語で太陽光を入れることを日射取得と言うのですが、日射取得が足りず暖房に使うエネルギーが増えてしまいます。
寒いお家は誰でも嫌だと思うので、なんとしても日射取得を考えたいです。

ほむら
ほむら

中には日当たりのいい北側道路の土地もあります!

毛嫌いしないでくださいね。

解決方法1:吹抜けを設ける。

吹抜けは1階の天井と2階の床が無く、つながっているスペースのことです。
開放的な空間を演出するのに用いられますが、日差しを1階に届けるのに有効です。

空間が大きくなり必要な暖房エネルギー・建築コストは増えがちですが、

  • 日射があたる部分で窓面を大きく取ること
  • 階段と吹抜けを組み合わせ必要な空間を最小限にすること

で効率よく吹抜けを設けることができます。

夏場の暑さも増しますが、そこはスクリーンなどでカバーしましょう。

また吹抜けにするなら間違いなくトリプルサッシにした方がいいかと。
トリプルサッシはオプションがかかっても光熱費が浮く分でメリットに繋がる可能性が高いです。

トリプルサッシについての記事をぜひ参考にしてみてください。

解決方法2:2階リビングにする。

日当たりがよい場所へ移動させる、という力技ですね。
いつでも日当たりが良いため明るく温かく開放的な空間になりやすいです。

デメリットはこんな感じ。

  • キッチンやお風呂など水回りを2階にする場合、配管費用がかかる。
  • 夏暑い。
  • 老後の計画が必要。
  • ゴミ出しや来客時などの不便さを感じる可能性がある。

などがあるので理解とそれに対する対処が必要です。

ほむら
ほむら

どれだけ生活のイメージができるかが大事そうですね。

南側道路の土地と比べ開放感を感じにくい。

南側道路の土地は道路向いの家まで視線が抜けるためとても開放的に感じます。
それに対し、北側道路の土地に建てた家の場合はお隣の家の北壁面が近いです。

開放感に影響するのは視線がどこまで抜けるかが大きいです。
敷地の大きさや建物の位置などによっても変わりますが他の方角の土地と比べ不利です。

解決方法1:窓をできるだけ天井近くに設ける。

窓面は天井近くにある方が開放感を感じやすいです。

私も論文を読んで見た内容ですが、

視線の高さとの関係が空間性イメージを大きく左右していた。天窓、高窓といった視線より上にある窓は、上への方向性、開放性、正面性に関して有効であった。また、視線より低い位置にある地窓は閉鎖の要因になる一方で、空間の安定感、まとまりを与えるのに有効であった。

窓の位置・大きさと入射光の違いが空間性イメージに与える影響ー住宅居室における小規模窓を対象として模型スライド評価実験ー小泉・北村・森田、2003 丨 3.2.3 操作要素まとめ(1)窓の高さ より引用

とのことです。

窓は高い位置にある方が開放性を感じる実験結果がでています。

ほむら
ほむら

お金をかけずに開放的にできるのでかなりコスパのいい方法ですね。

解決方法2:リビング・ダイニング・キッチンを南北に長くとる
LDKを東西・南北に長くしたときの視線の違い

開放感を演出するために、リビングを南北に長くとち視線が抜ける距離を長くするのも有効です。

この場合、キッチンの日当たりが悪くなる可能性があるので、吹抜けと合わせて計画することで北側まで日当たりを確保することができます。

家の中全部の日当たりを良くすることはできませんので、
優先順位をつけて考えたときに、キッチンが北側で問題なければ有効な手段かと思います。

駐車スペースの雪・氷が日陰で残りやすい。

日が当たらないため雪や氷が残りやすいため、環境によっては滑りやすい場所になるかもしれません。

季節や地域がある程度限定されるので、それほど気にすることではないかもしれませんが…。

解決方法1:現実的ではないがロードヒーティング

電気や温水などで雪を溶かすための設備です。

あまりおすすめはしません。
ロードヒーティングを入れることで工事費も光熱費も上がります。

除雪がとても楽になるのは雪国で助かるかもしれませんが、私の感覚からするとちょっと贅沢です。

解決方法2:玄関を東面・西面どちらかに計画する。

雪や氷が残りやすいのは日が当たらない部分です。
東・西面に玄関位置をずらすことで、一時的に日が当たるため少し違うかと思います。

玄関がファサード(家の顔になる)面から見えなくなるので、さらにスタイリッシュです。
加えて、玄関の開け閉めの際に道路側から見えにくくなるというメリットもあります。

車の配置によっては使い勝手も悪くならないので積極的に利用したい手法ですね。

ほむら
ほむら

道路側の面に必ず玄関がないといけないというわけではありません。
柔軟に使いやすそうな面で提案してもらいましょう。

除雪の際の雪貯め場を考えにくい。

雪国の場合、除雪した雪を貯める場所を考える必要があります。

北側道路の土地は駐車スペースと庭スペースが分離するため、まとまったスペースがありません。

土地の大きさにある程度のゆとりがないと雪貯め場がなくなってしまうので、選ぶ段階から注意したいです。

解決方法:東西どちらかに寄せて配置することでスペースを作る。
雪貯め場のつくり方と避けたい形

北側だけで雪貯め場を確保するのは難しいので、東西どちらかにスペースを作ります。

このとき注意したいのは極力、L型にしないということです。

L型の建物形状にしてしまうと、一年通して日が当たらない場所ができて痛みやすくなります。

ほむら
ほむら

建物のコスパも凹凸が多いと悪くなるので、

極力避けたい形状です。

配置・間取りの計画が他の方角と比べ難しい。

ここまでいろいろなデメリットがでてきたので、感じてらっしゃるかもしれません。

北側道路の土地は間取りや配置の計画が難しいです。
特に駐車場と庭のスペースが分離するため、広さを有効的に使いにくいという点があります。

他の方角と同じ大きさの土地だと、家を小さくしなければ多くのデメリットを受けてしまいます。

解決方法1:土地に合わせることを重視した間取りで設計する。

自分の要望を全部詰め込もうとすると、住環境が良い状態で建てるのは難易度が高いです。

もし、間取りに大きなこだわりが少ないという方は設計士に土地にあった間取りを書くよう依頼するのも一つの方法かと思います。

その設計士が思う住環境を確保した「プロの間取り」を出してもらえるかもしれません。

解決方法2:設計力のある担当に依頼する。

ハウスメーカーでも設計担当の違いででてくる間取りの違いは大きいです。

私が勤めていた会社でも、担当によって特色がありました。
建物を見たときに誰が作ったかわかるレベルです。
それだけ人によって間取りに違いがでてきます。

間取りの作成に長けている、周りに頼れる仲間がいる方に設計を依頼できると良いです。

方法としては、

  • 知り合いから紹介してもらう。
  • 一括見積もりサイトで北側道路の土地でプラン作成依頼をしてみる。

などの方法があります。
見比べて考えてみたいですね。

ほむら
ほむら

私でよければご相談にのります。

ご不安ごとある方はお問い合わせホームから頼ってくださいね。

北側道路の土地の選び方

デメリットがわかった上で、その影響が少ない土地を選んでいく必要があります。

間取りでの解決策と合わせて気をつけることで、北側道路の土地で理想のお家を建てられる可能性がグッとあがります。

ぜひ、参考に土地を探してみてください。

ある程度の大きさがある北側の土地

北側道路の土地の場合、ベストな大きさ

ある程度の大きさがあることで、

  • 日当たりの悪さ
  • 雪貯め場の確保のしにくさ
  • 圧迫感
  • 間取りの作りやすさ

ほとんどのデメリットを和らげることが可能です。

私の感覚ですが間取りを入れて、

  • 駐車スペース6~7m
  • 東西のゆとり4~5m
  • 南側外壁から7~8m

ぐらい確保できればいい方かと思います。
(ちょっと雪国な感覚も入ってます)

35~36坪4LDKのお家(1階一部屋)を建てるとすると、85~90坪ぐらいのイメージです。

南側に家がまず建たない土地

たま~に出てくる北側道路の土地で、南側が公園だったり、小川だったりがある情報があります。

明らかに自分が生きている間は家は建たないだろうなっていう場合はデメリットを気にする必要はないと思います。

むしろ、メリットも薄くなるかもしれませんね。
価格が安いかどうかは微妙ですが、日当たりは間違いないです。

北側道路の土地でも現地を見るとすごく良い土地ってことも少なくありません。

ほむら
ほむら

予算が合えば最高のロケーションも有り得そうですね。

西・東のどちらかから数えて2列目の土地

冬至15時の日当たりシミュレーション │ 使用ソフト:日当り君 – 住宅性能診断士 ホームズ君.com

家の配置や土地の形状などにもよりますが、2個先の南側の家からも冬だけは日陰の影響があります。

少しでも日当たりがいい場所、と西・東のどちらかから数えて2列目の土地は少し日差しが入りやすいです。

微々たる差かもしれませんが、分譲地などで何個かある場所から選ぶ場合は意識するとよいかと思います。
道路が北東・北西など真北にない場合も似たような結論になる可能性があります。

ほむら
ほむら

北側道路の土地でも位置によって違いがあるんですね。

土地探しの際に気をつけて見てみましょう。

南側や南東・南西側のどこかが平屋の土地

南面が平屋の場合の冬至11時の日当たりシミュレーション │ 使用ソフト:日当り君 – 住宅性能診断士 ホームズ君.com

お隣さんのどこかが平屋であれば、日差しは入りやすいです。
最近、平屋は人気なのでそういった土地もあるのではないでしょうか?

ただし、築年数の経っている平屋は途中で新しい建物が立ったときにどうなるかわかりません。
狙い目としては比較的新しい平屋があると最高です。

注意点としては南側の平屋屋根からの反射が2階の居室に当たる可能性があります。
2階リビングの際は少し注意したいです。

ほむら
ほむら

やっぱり周りの家によっても違うんですね!

でてきた北側道路の土地情報の南側が新しい平屋かどうか
チェックしましょう!

工事費がかからない土地

土地が安くても、工事費がかかってしまっては意味がありません。

せっかく土地代をおさえるのであれば工事費も抑えられる土地がベストです。

工事費がかかる土地の特徴をおさえることができれば、そういった土地を避けることができます。

よければこちらの参考記事を見てみてください。

まとめ:北側道路の土地もいいよね。

北側道路の土地でも、要望によっては理想の家を建てることができます。

問題はメリット・デメリットを把握しいるかどうか、
北側道路の土地に家を建てたイメージができているかです。

わかった上でデメリットを和らげる、特徴を活かした計画ができると最高です。

また次の記事でお会いしましょう!

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