土地はどうやって探すの?
この記事ではプロもやっている土地探しの方法をお伝えします!
前回はハウスメーカー・不動産会社へ土地探しを依頼する方法やコツについて解説していきました。
それでも…
- プロに依頼してもなかなか土地が見つからない。
- 情報量が圧倒的に少ない。
そんな場合にこの記事の内容を試していただくと、土地情報に出会える可能性があがります!
土地探しは情報量が命です。
積極的にいろんな方法で土地を探してみましょう!
プロもどれかの方法で土地探しをしている
ハウスメーカーも土地探しをするときにはまず不動産会社に土地情報の照会を依頼します。
それで情報がでてこなかったらこれらの方法を試します。
- 不動産情報サイトから探す。
- 空き家・空き地バンクから探す。
- 公有財産の売却情報から探す。
- 知り合いに聞いて探す。
- 情報としてでていない空き地や古家を自分の足で探す。
- 競売物件情報サイトから探す。
それぞれ特徴や注意点があり、慎重さが必要なものもあります。
もしみなさんも積極的に土地を見に行くという場合には、どんな土地に工事が必要になるかわかると、効果的だと思います。
よければこちらの記事を参考にしてください。
不動産情報サイトから探す
不動産情報サイトは不動産会社の土地情報をまとめたものです。
提携していない会社もあるので、一部載っていない情報もあります。
多くの会社の情報が載っているので、広く浅く調べるにはいいかもしれません。
最新の情報ではない可能性や、細かい情報が載っていないこともあるので、必ず気になったものは直接問い合わせをするようにしましょう。
不動産情報サイトは以下のようなものがあります。
- SUUMO
- at home
- 不動産連合体
- ホームズ
- ハトマークサイト(宅建協会運営)
- goo住宅・不動産
- ニフティ不動産
- オウチーノ
- 楽天不動産
- 不動産ジャパン
- ラビーネット不動産
- 全住協NET
etc…
ほかにもあるかもしれません。笑
他にも地域限定の不動産情報サイトもあります。
注意点としてはどこを見ても同じような情報が載っていたりします。
あまり時間をかけずにサラッと探すことをお勧めします。
不動産情報サイトは重複する情報もあるので時間をかけずサラッと確認する。
空き家・空き地バンクから探す
空き家・空き地バンクは空家対策の推進に関する特別措置法の施行は背景に実施されている自治体の取り組みの一つです。
注意点としては、
- 指定不動産業者が入るため基本的に仲介手数料がかかる。
- 自治体が売買の責任を取ってくれるわけではない。
- 建築基準法の違法建築は取り扱っていない。
ということで…違法建築物を扱っていない点を除いて不動産会社が取り扱う情報と本質的には変わらない感じです。
違法建築物は、今の建築基準法に基準していない昔の建物です。
建物の価値がとても下がるため、解体前提であれば選びやすい物件になっていきます。
空き地・空き家バンクにはメリットがあります。
- 不動産業者にはない情報がある。
→空き地バンクと情報が重複してはいけないため。 - 自治体によっては仲介手数料の補助金がある。
自治体によって仲介手数料の補助金があるのはとても魅力的です。
本来、不動産仲介手数料は以下のような計算で請求されます。
(報酬)第四十六条 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買、交換又は貸借の代理又は媒介に関して受けることのできる報酬の額は、国土交通大臣の定めるところによる。
2 宅地建物取引業者は、前項の額をこえて報酬を受けてはならない。
3 国土交通大臣は、第一項の報酬の額を定めたときは、これを告示しなければならない。
4 宅地建物取引業者は、その事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、第一項の規定により国土交通大臣が定めた報酬の額を掲示しなければならない。
第二 売買又は交換の媒介に関する報酬の額
宅地建物取引業者(課税事業者(消費税法第五条第一項の規定により消費税を納める義務がある事業者をいい、同法第九条第 一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業 者を除く。)である場合に限る 。第三から第五まで、第七、 第八及び第九1において同じ。)が宅地又は建物(建物の一部を 含む。以下同じ。)の売買又は交換の媒介に関して依頼者から 受けることのできる報酬の額(当該媒介に係る消費税等相当額 を含む。)は、依頼者の一方につき、それぞれ、当該売買に係 る代金の額(当該売買に係る消費税等相当額を含まないものと する。)又は当該交換に係る宅地若しくは建物の価額(当該交換に係る消費税等相当額を含まないものとし、当該交換に係る宅地又は建物の価額に差があるときは、これらの価額のうち いずれか多い価額とする。)を次の表の上欄に掲げる金額に区 分してそれぞれの金額に同表の下欄に掲げる割合を乗じて得た金額を合計した金額以内とする。
二百万円以下の金額 百分の五・五
二百万円を超え四百万円以下の金額 百分の四・四
四百万円を超える金額 百分の三・三
例えば物件価格500万円だとすると仲介手数料23.1万円かかります。
仲介手数料がかからないのってメリット大きいですよね。
全部の自治体でやっているわけではないので、自治体ごとに確認は必要です。
空き家・空き地バンクのある自治体は国土交通省のサイトリンク集からから確かめることができます。
もし運営しているようであれば各サイトから確認・問い合わせをしてみてください。
空き地バンクは補助金があれば積極的に活用したい!
公有財産の売却情報から探す
公有財産とは、自治体や国が所有している土地・物件のことです。
利用していない公有財産を「一般競争入札(オークションのようなイメージ)」にて売却、それで決まらなければ先着順で購入することが可能です。
入札には申し込みや入札保証金として入札金額の5%以上の振込が必要だったりします。
(基本的には落札されなければ返還されます。)
公有財産のメリットは、
- 一般的な売買と比べ良心的な価格であることが多い。
- 所有権移転は国が行ってくれること。
などが考えられます。
たまたま見つけた空き地が公有財産で売ってくれることはほぼありませんので、物件情報があるかどうかは各自治体、各地域の財務局に確認しましょう。
参考までに
津市|公有財産の売り払い
官公庁オークション
→行政機関が出品するオークションサイト。全部が載っているわけではありませんが、とっつきやすいサイトデザインなので、活用してみてください。
少し方法が小難しく、プロでも馴染みがあるものではないので、慎重に動いていきましょう。
参考ページ:北海道財務局|一般競争入札による売却の種類、方法
国有財産はとっつきにくいけどいい情報があるかも?
知り合いに聞いて探す
地域のネットワークを活用して土地情報を探すというアナログな方法です。
ですが、馬鹿にできません。
- 知り合いから話を通してくれるのでスムーズ。
- 価格や取引に関して協力してくれる可能性も高い。
などのメリットがあります。
知らない人から土地について聞かれと警戒されるので、地域のネットワークをうまく使って土地情報をかき集めるのはかなり効率的です。
ただし、催促NGだったり、土地を見つけた場合にはちゃんとした報告必須です。
マナーを守って協力をお願いしたいですね。
地域のネットワークをうまく使って眠っている土地情報をGETしよう。
競売物件情報サイトから探す
競売物件とは借金を返せず売られてしまう物件のことです。
裁判所が管理しており、競売物件情報サイトで売却物件を調べることができます。
公有財産と同じで入札にて売却され、それでも売れない場合には特別売却(1番最初に入札した人が落札できる)というもので売却されます。
保証金・申込等も必要です。
差押された物件なので非常に聞こえは悪いですが、こんなメリットがあります。
- 物件価格が比較的安い
- 所有権移転や抵当権抹消などの登記は裁判所負担
- 仲介手数料がかからない
などのメリットがあります。
なんだ、競売物件よさそうね。
と思うかもしれませんが注意してください!
- 埋設物などがあった場合は自分の責任に…
- 前所有者がまだいたり物を放置しているかも…
などのデメリットがあり、正直怖いです。
基本的には裁判所が責任をもってくれるのは権利部分だけ。
良い情報が出る可能性はありますが、その後のデメリットを承知した上で慎重に進めましょう。
この探し方を本気で検討するときは売却方法が入札なのでスケジュールがシビアだと思います。
物件に出会えるスケジュールも長いわけではないと思うのでこまめにチェックしたいですね。
参考URL:競売物件情報サイト
良い情報もあるけどデメリットに気をつける。
情報として出てない空き地・空き家を自分で探す
車や徒歩で空き地や空き家を探します。
土地探しで最も大変で効果的な方法です。
なぜ効率的かというと、
物理的に家が建てられる場所を全て把握できるからです。
もし全部確かめてダメだったら諦めが効きますし、別の手を考える気にもなると思います。
でも、全員がそうできないのは時間が(もしかしたらお金も)かかるからです。
大変だけどやろうと思えば誰でもできる方法です。
空き地・空き家を探す方法(ざっくり)
- 捜索範囲を全部練り歩いて、気になる場所の近隣に土地や所有者について話を聞く。
- 気になる場所の地番を調べ、権利関係を確認するため法務局で公図と全部事項を取得する。
- 全部事項の情報から所有者にコンタクト、物件の売買について相談する。
自分だけで探すと厳しいと思うのでハウスメーカーと協力してみてください。
工務店の場合、地番の確認と公図・全部事項の取得はネットでできる環境が整っている可能性があります。
注意点が公図と全部事項という書類の取得には法務省のHPに書いてある金額がかかります。
私が勤めていたところではどれだけ取得してもお客様への請求はしませんでしたが・・・
ハウスメーカーや不動産会社によっては取得するための費用や土地情報の調査費用が別途必要になるかもしれません。
事前にどのように進めればよいか、お金はかかるか、相談・確認するようにしましょう。
隅々まで探す場合はお金と時間の勝負になる。
地主と直接交渉で土地購入ができる場合、不動産会社は必要か?
もし知り合いか、空き地を自分で回って土地情報が出てきたときには不動産会社に仲介してもらった方がよいです。
もちろん、仲介なしで売買することも可能ですが、その場合は注意点があります。
- 工事で埋設物がでてくる等、瑕疵や問題があった場合に頼れる人がいない。
- 仲介業者による重要事項説明書がないと住宅ローンが借りられない可能性がある。
私も幾度となく工事で埋設物や水道管がでてくるようなトラブルにあいました。
不動産会社を通さない個人売買だと、問題をスムーズに解決しにくいです。
仲介業者がいてもいなくても、引き渡された目的物が契約内容と合っていない場合は売主に責任を追求する権利(買主の追完請求権)はあるので、
- 土地を現金で購入できる。
- 問題があったときに自分で解決できる。
この2つができれば仲介無しでも大丈夫かもしれないですね。
(それでも私は仲介業者に入ってもらうことをオススメしますが…)
保険と思って仲介業者に入ってもらいましょう。
それでも土地が見つからない…そんなときは?
全然土地が見つからなかった・・・
そんなときは、
- 土地の希望条件を変えてみる。
- 他の負担を減らして土地の予算を上げる。
- 一回家づくりを休憩してみる。
こういった方法を考えてみてもいいかもしれません。
土地の希望条件を変えてみる
もしできることを全部やってダメだったときは、条件を変えてみるのも一つの手です。
- エリア
- 方角
- 大きさ
- 周辺環境
etc…
最も効果が大きいのはエリアを広げることだと思います。
今まで見ようとしていなかった場所からお宝が見つかるかもしれません。
もう少し視野を広げて見ることも検討してみましょう。
他の負担を減らして土地の予算を上げる
土地のエリアを広げることで土地情報の量はあがる可能性が高いです。
でも、坪単価が上がった場合にはそのままの計画では予算オーバーになるかもしれません。
さまざまな方法で計画の負担を減らすことはできるので、幅を広げるためにもコストダウンを検討してみましょう。
私がわかる範囲のコストダウンの方法をまとめました。
コストダウンすることでより快適になるような項目もあります。
よければ参考にしてみてください。
家づくりをいったん休憩してみる
家づくりの休憩には2つの目的があります。
- 時間経過で新しい土地情報が出てくることに期待したい。
- 家づくりのエネルギーを充電する。
土地情報は時間経過で変わってきます。
待っている間で、またみなさんが集中して家づくりに取り組めるようにしてみてください。
休憩は決して無駄ではないと思いますので、ハウスメーカーの担当者・家族とぜひ相談してみてください。
まとめ:たくさんある土地探しの方法で情報量を増やそう!
- 不動産情報サイトは広く浅く見る。
- 空き家・空き地バンクは仲介手数料の補助金があるかも!
- 公有財産や競売物件はとっかかりにくいけどお宝が見つかるかも?
- 地域のネットワークから眠った土地情報を掘り起こそう!
- 空き地・空き家を自ら当たっていくのは時間とお金の勝負!
ハウスメーカーと二人三脚で動いていこう。 - 見つからなければ状況を変えてみよう!
土地が決まれば、楽しい住宅の打ち合わせが待っています。
いろんな方法を試して、土地探しを成功させてくださいね。
それではまた、別の記事でお会いしましょう!
コメント