困ったさん
吹き抜けって素敵よね!
でも寒いらしいから光熱費が不安…
たしかに吹き抜けは光熱費に影響します。
でも今の注文住宅の性能ナメちゃだめっす。
対策しっかりして素敵な吹き抜け作ってください!
吹き抜けって憧れますよね!
日差しが差し込んで広くて明るい…
でも「吹き抜けがあると寒い」ってお話聞きませんか?
新しいお家で寒いのはイヤだとみんな思ってます。
寒くなるのには原因があります。
それに対し7つの対策をすることで寒さ・光熱費を軽減することができます!
光熱費を節約できるので、出費もそこまで大きくありません。
むしろ積極的にやったほうがいいこともあります。
日本でもトップレベルの寒さを誇る地域で間取りの設計をしてました。
その経験をみなさんに伝授していきますね!
注文住宅で吹き抜けがあると寒い原因
吹抜けで寒くなるのはこのような原因が考えられます。
- 暖房で温める空間が広くなるため
- 断熱性が低く窓からの冷気が降りてくるため
- 暖房空気が天井へ上がってしまうため
熱の特性や物理的な話になります。
これらの原因への対策を行うことで「寒い」を撲滅していくことができます。
暖房で温める空間が広くなるため
吹抜けは空間が広くなるため暖房が必要な空間が増えてしまいます。
暖房する空間が増えると光熱費もかさむので、節約しようとすると家が寒くなっちゃいますよね。
例えば、賃貸から新築に引越して暖房費用が高くなってしまうのは間取りが大きくなることが原因だったりします。
どんなに断熱性能が高くても空間が広ければ必要な暖房エネルギーは増えてしまうので注意が必要です。
暖房費を安くする近道は家を小さくすることです。
でも、なかなかそうもいきませんよね。汗
断熱性が低く窓からの冷気が降りてくるため
住宅に出入りする熱の半分は窓からです。
窓の性能がどれだけ良くなっても壁と比べ熱の出入りが多くなります。
吹抜けに設けた窓からリビングにいるあなたにむかって冷気が降ってくる…
なんか考えただけで寒そうですね。笑
この窓から冷気が降りてくる現象をダウンドラフトといい、暖房計画でも重要なキーワードです。
室温が温かくても冷気が人に届けば寒く感じるものなので、必要な対策をバッチリとりましょう。
冬場窓の近くは足元がより寒くありませんか?
それがダウンドラフトです!
吹き抜けはそれが上から降ってくると思ってください。
暖房空気が天井へ上がってしまうため
吹き抜けは暖房効率が悪いです。
それは暖房で温められた空気は上にあがってしまうことが原因です。
暖房を動かしていても、温かい空気は吹き抜けの天井部分…
もったいない…
寒いからとまた暖房の設定温度あげていくと暖房費用がまた高くなってしまいます。
暖房温度を上げても、対策ができていないと温まりが弱いです。
次の対策をして吹き抜けが寒いを撲滅していきましょう!
注文住宅で「吹き抜けが寒い」ことへの対策
いよいよ具体的な対策です。
こんな方法があります。
- 階段と吹き抜けを組み合わせる
- 配置や窓計画で日差しを増やす
- 窓をトリプルガラスにする
- 窓に断熱性の高いカーテン・スクリーンを採用する
- シーリングファンを設ける
- 床暖房を採用する
- 吹き抜けにスクリーンを設ける
どれもコストに対する効果は大きいです。
吹き抜けじゃなくても応用が聞くものになりますので、他の空間でも試してみてください。
階段と吹き抜けを組み合わせる
最初の対策は階段と吹き抜けを組み合わせることです。
吹き抜けに使う坪数を減らすことができるため暖房費用を抑えられます。
というわけですね。
暖房費用以外にも建築費用もコストダウンできるので、積極的に採用したい方法です。
ただ、間取りにもバランスがあります。
他の要望とバランスいい組み合わせを模索してもらいましょう!
設計士さんの腕の見せどころですね!
配置や窓計画で日差しを増やす
配置や窓計画で日差しを増やすことで温めることができます。
日中に日差しをたくさん取り入れることで暖房費用を抑えることができます。
ビニールハウスに入ったことはありますか?
実は冬場の日中、日差しでかなりあったかくなるんです。
ビニールハウスと同じで住宅も日差しを積極的に取り入れることで温めることができます。
具体的な配置・窓計画の方法は、
- 住宅の配置:北側に寄せる
- 窓計画:南面に窓を設ける。無理なら西か東。
※いづれも日陰になるようなら柔軟に対応。
冬時期に一番日差しが入るのは南面なので、
南➡西➡東の優先順位で日差しが入るよう住宅の配置・窓計画をすることが重要です。
そもそも日陰だとどうにもならないので、
日差しの良い土地を選びたいですね。
窓をトリプルガラスにする
窓はトリプルガラスにして断熱性を高めたいです。
住宅から出入りする熱の半分は窓からなので、シンプルに断熱性能を上げることで吹き抜けによる住宅の冷え込みを抑えることができます。
吹き抜けでは窓を大きく設けると思うので、冷気の侵入も多い場所になります。
オプション費用がかかるハウスメーカーもあるかもしれませんが、
トリプルガラスは絶対やったほうがいいです。
「絶対」やったほうがいい根拠は、光熱費の削減効果です。
オプション費用25万円だとすると、26年ほどで回収できる可能性があります。
※性能値だけのシュミレーションなので、保証はできません。
この根拠についてはこちらの記事にまとめてます。
窓に断熱性の高いカーテン・スクリーンを採用する
窓に断熱性の高いカーテン・スクリーンを採用することで、冷気の侵入を和らげます。
カーテンやスクリーンでも侮ってはいけません。
カーテンの生地とは別に空気の層が増えることで、冷気の侵入を防ぐことが可能です。
吹き抜けの窓につけるものは、
- 電動開閉
- 手動チェーン開閉
どちらかになると思います。
電動開閉の場合は本体費用も高くなり、電気工事費用もかかるため手動チェーンがおすすめです。
ぶら下がるチェーンが嫌だという人もいるかもしれませんが、クロスと同色にすればそれほど目立ちません。
使いにくいものではありませんので、吹き抜けとセットで検討しましょう。
省エネやコストに関する記事がありますので参考にしてください。
シーリングファンを設ける
シーリングファンは天井に設置されたファンのことです。
空気を循環させるために使われます。
上がってきた暖房空気をファンが撹拌して(まぜて)くれるため、住宅内の温度のムラをなくし下の階の空気温度も上げてくれます。
扇風機やサーキュレーターなどで暖房や冷房の空気をまわすのと一緒です。
シーリングファンは本体費用・設置費用が少々かかるためしっかり予算を見ておく必要があります。
10万円前後費用を見ておいたほうがいいように思います。
空間のデザインとしても使えるので、
せっかくお金かけるならおしゃれなの見つけたいですね!
床暖房を採用する
床暖房と吹き抜けは相性がいいです。
吹き抜けは暖房空気が上に行ってしまうため人に温かい空気が当たりにくいですが、床暖房は足元から温めてくれます。
空気の温度が同じでも、足元の温度が高いほうが温かく感じやすいので効果的です。
気になるのは床暖房はメインの暖房方式によってはコストが高くなりやすいです。
いろいろな床暖房方式があります。
- ガスや灯油、電気のボイラーでお湯を作って循環させるセントラル暖房方式
- 灯油ストーブのサブバーナーでお湯をつくり循環させる暖房方式
- 電気のパネルを埋め込んで温める電気ヒータ式
- 床下にエアコンを入れる方式
etc…
快適な空間にはなりやすいですが、予算とのバランスを考えて計画しましょう。
各ハウスメーカーでは暖房の得意不得意もあります。
得意とするもので吹き抜けに適した提案を依頼してもらいましょう!
吹き抜けにスクリーンを設ける
吹き抜けにロールスクリーンやレースカーテンなどを設け、空間を仕切ることで暖房効率を良くする方法があります。
恥ずかしながら実際に施工したことはありませんが、「スカイライトシェード」という商品があるようです。
豪華客船に使われている写真でしょうか?笑
基本的にはスイッチやリモコン、スマートースピーカーの操作で開閉します。
さすが高価なものかと思いますが、この商品じゃなくてもロールスクリーンやレースカーテンでも対応可能です。。
下地の問題がなければ取付できるので、入居後の検討でもいいかもしれませんね。
でも張りっぱなしだと虫やホコリが乗ったりしそう…
吹き抜けには寒い以外にもデメリットがあるので
念の為確認しておきましょう!
注文住宅での吹き抜けのメリット・デメリット
吹き抜けには寒い以外にもデメリットがあります。
もちろんメリットも明るく開放的、というだけではありません。
メリット・デメリットがわかっていないと、間取りの後悔につながります。
吹き抜けを知って、検討に役立ててください。
開放的で明るい以外の吹き抜けのメリット
吹き抜けで考えられる「開放的で明るい」以外メリットは次のとおり。
- デザイン性
- 日当たりが悪い立地の対策として使える
- コミュニケーション
デザイン性
吹き抜けは空間をオシャレに演出することができます。
使い方次第ではありますが、
- スポットライト
- ペンダントライト
- シーリンファン
- スケルトン階段
- 天井のアクセント
- 梁
etc…
などを盛り込むことで空間にインパクトをくわえることができます。
いろいろな事例を見て吹き抜けをデザインしていきたいですね。
日当たりが悪い立地の対策として使える
日当たりが悪い土地では1階を明るくするのが難しいです。
そういった日当たりの悪い土地で吹き抜けを作ることで、1階まで日差しをもっていくことができます。
たとえば、
- 北側道路の土地
- 旗竿地
- 狭小地
etc…
では吹き抜けを有効的に使うことでより良い住環境にすることができます。
日当たりが悪い以外でも間取りの関係で日当たりが確保しにくい場所があるときにも活用できます。
日当たりをなんとかしたい!
そんなときには一度検討してみてください。
コミュニケーション
吹き抜けは1階と2階が連続しているため、コミュニケーションがとりやすいです。
実用的な話をすると、ご飯ができたときに上階にいる子供を呼ぶのも楽ですよね。
子供が何をしているかも音で感じやすいというのもあります。
より家族が近く感じられるのは、魅力的ですね。
でもこれがメリットと感じられない、
むしろ逆と感じる方もいます。
どんなデメリットがあるか確認しておきたいですね。
寒い以外の吹き抜けのデメリット
寒い以外の吹き抜けのデメリットは次のとおり。
- ニオイ・音
- 掃除・メンテナンス
- 落下のリスク
- 施工費
ニオイ・音
空間がつながっているため、1階・2階でニオイと音は筒抜けです。
このデメリットが気になるのは家族内で生活リズムが異なるとき。
お母さん
深夜の帰りでテレビを見たりご飯が食べたい…
ってときには寝ている家族に少し気を使いますよね。
最近の住宅はただでさえ気密性が高く音が行き渡りやすいです。
昔のお家は隙間から音が逃げていたのできになりませんが、今の住宅は違います。
音を気にする場合は、1階と2階の空間の繋がりを無くすようにしましょう。
掃除・メンテナンス
吹き抜け部分は掃除やメンテナンスがしにくいです。
- 窓部分のほこりや虫の死骸
- 吹き抜け窓のカーテンの掃除
- 壁や天井のほこり
- 照明器具やシーリングファンのメンテナンス
etc…
気になる人は気になるんですよね…
お客様から掃除についての質問もすごく多いです。
伸縮式で伸ばせる埃取りで掃除するしかありません。
メンテナンスはDIYせず、業者さんに依頼するか足場を組みましょう。
階段と吹き抜けがまとまってれば
階段から掃除することもできそうですね!
落下のリスク
吹き抜けの手すり部分の形状がオープンな場合、
- お子様自身の落下のリスク
- 1階へのものの落下リスク
などがありえます。
手すり部分のデザイン次第ですが、経験上オープンにした方がかっこいいです。笑
お子様が小さいうちの対策として、
- アクリル板
- ネット
などで安全を確保するといいです。
あんなとこから落ちるなんて怖すぎる…
お股がヒュンとします。
施工費
吹き抜け部分は床がないため材料としては少ないですが、
- クロスや壁を作るための足場が必要
- 手すりや腰壁などの造作が必要
- そもそも坪数が大きくなりがち
などなど施工費は思ったよりも高くなることが多いです。
コストを抑えるためにも階段と合わせて全体の坪数を大きくせずに効率よく吹き抜けを設けてみてください。
まとめ
- 吹き抜けで寒い原因の対策として、
- 階段と吹き抜けを一緒に計画する
- 配置や窓計画で日差しを増やす
- トリプルガラスにする
- 断熱性の高いカーテン・スクリーンを採用する
- シーリングファンで温度のムラをなくす
- 床暖房を採用する
- 吹き抜け部分をスクリーンで仕切る
- 他のメリット・デメリットもあるので知った上で計画する。
吹き抜けおしゃれですよね。
どうしても吹き抜けが欲しいけど予算が足りない場合には、その他の方法で予算を捻出してみてください。
私が分かる範囲のコストダウン方法をまとめた記事を参考にしてみてください。
よい注文住宅を実現するのに、他の記事もぜひ役立ててください!
それではまた!
コメント