こんにちは、ほむらです。
今回は住宅ローンの商品や金利で悩んでらっしゃる方々に向けて書いていきます。
ここではこのようなことを知ることができます。
- 住宅ローン商品毎の特徴。
- 住宅ローン商品毎の選ぶべきタイミングや適している人。
あくまで2021年現在で住宅営業を経験した私なりの考え方です。
状況によってさまざまな答えがあるかと思いますので一つの考え方として参考にしてください。
もし、実際に検討してらっしゃる方がいれば直接の質問もお待ちしてます。
よければ活用してくださいね。
住宅ローンの種類
住宅ローンでよく選ばれるものは、金利の変わらない「全期間固定型」と金利が変わる「変動金利」「固定期間選択型」に分かれます。
事前の注意事項としては、細かい部分は地域や銀行によって異なる場合があります。
この記事の内容は一般的な情報として、ご自身が組む予定の商品自体の情報をしっかり確認するようにしてくださいね。
それではそれぞれの住宅ローンについて詳しくみていきましょう。
全期間固定 : 安定重視の方向けの住宅ローン
全期間固定ってどんなもの?
名前の通り、「借入期間中ずっと金利が変わらない」というものです。
金利は少し高めで返済額の負担は増えますが、返済額が変わらないため計画が立てやすいです。
金利上昇があった場合にリスクを負うのは銀行なので金利が高く設定されているそうです。
借り始めればあまり関係ありませんが、金利上昇のタイミングは他と比べると早いので、住宅検討中の方は注意が必要です。
全期間固定を借りた方がいいケース
これから金利が上がる傾向があるとき
全期間固定なので、金利が低いときに借入できれば、金利上昇が起こったとしても影響を受けずに支払っていくことができます。
現在の状況はというと金利は底値と言われており、全期間固定を借りるにはいい状況になっています。
今後の金利の推移はどうなるか断言することはできませんが、
私の近辺ではマイナス金利と言われてからも全期間固定の金利は変わりませんでした。
今後、全期間固定の金利は上がる可能性の方が高いように思います。
ちなみに固定金利の金利が高い理由は、金利上昇があった場合にリスクを負うのは銀行側だからと聞くことがあります。
金利や経済について鈍感な方や計画的に返済していきたい方
全期間固定以外の場合、定期的にどう返済していくのかを状況に応じて検討する必要があります。
その点、一度返済が始まれば完済まで、世間の金利情勢を気にしなくて済みます。
忙しい皆さんが計画的に返済をする上で、全期間固定は向いています。
金利や経済に興味のある方、そういった仕事をしている方にとっては身近なことかもしれませんが、
職業によっては聞き流す程度のニュースです。(私も住宅営業の前はそうだったので、、、。)
そういった知識に自信がない方には全期間固定をおすすめしたいです。
選択肢の一つフラット35は初期費用が少し高い?
固定金利が選べるのは銀行以外でも、フラット35というものもあります。
これは住宅金融支援機構と民間金融機関が提供するものです。
一見、金利が一般銀行と比べ安いためメリットが大きいように見えますが、事務手数料と呼ばれるものが大きくかかります。
金融機関・窓口によって変わるようですが、融資額の2.2%かかることが多いです。
3,000万円の借入だと66万円です。
他にも気なるのは、「団体信用生命保険の範囲が劣る」ことと、「選ぶ団体信用生命保険によって金利が変わる」ということです。
ここまで聞くとそこまで大きなメリット感じない方もいるかと思います。
フラット35の1番の特徴は、「審査が比較的とおりやすい」ことと、「団体信用生命保険なしでも借入ができる」ということです。
住宅ローンの審査が通らない方が、フラット35にチャレンジすることが多いです。
私もまずは銀行の住宅ローンをまずおすすめして、審査が通らなかったときの最終手段として、フラット35をご案内していました。
もしものときには、ぜひこのフラット35を思い出していただければと思います。
審査が通らない、心配という方のための記事はこちらです。
変動金利:リスクはあるけど金利に詳しい人におすすめの住宅ローン
変動金利ってどんな住宅ローン?
変動金利は全期間固定よりも金利が低く、金利変動の理解と知識があれば選びやすいものになっています。
ただ変動するだけではなく、全期間固定ではなかったルールがあります。
金利は年2回の見直し
支払いに影響する金利の変動は年2回とタイミングが決まっています。
金利の見直しでは返済額は変わらずに銀行の利息の割合だけが変わります。
都度金利の変動で支払い額が変わるイメージを持っている方もいますがそうではありません。
もちろん、最終的に支払う総額には影響してくるのですが、
別のタイミングで支払い額が変わるので、準備や計画の立て直しをすることが可能です。
5年ルール:5年毎の返済額の見直し
5年毎の返済額の見直しでは、そこまでの返済状況から再計算し返済額が決定します。
ここで年2回あった金利の見直し分の影響が実際に現れてきます。
金利が下がれば月々の返済額も負担が減ります。
銀行もお金を回収できなくなるリスクが減るので限度を設けていません。
逆に上がった場合は回収できなくなるリスクが増えるので次のルールを設けています。
125%ルール:前回の月々返済額から上がる場合125%が限度
返済額の見直しには125%ルールというものが設けられており、
前回の月々返済額の1.25倍以上にならないようになっています。
ただし、超えた部分はその次の見直しの際に125%を超えないよう上乗せになります。
完済時に残っている分は一括返済になるので、注意が必要です。
未払利息というリスク
変動金利の商品には未払利息というリスクがあります。
ここまで変動金利のルールについて説明していきましたが、
月々の支払いで払いきれない利息分の費用がでることはご理解いただけたかと思います。
これが未払利息です。
前項でも説明したとおり、これは5年毎の返済額の見直しで負担していき、
最後に支払いきれない分については一括返済の必要がでてきます。
怖いですよね。
お金の専門家の方々の間では、そのような急激な金利変動が起きることは考えにくいとされています。
しかし、ただでさえコロナなど前例の少ない経済状況です。
もしもの備えなしには踏み出さない方が良いように思います。
変動金利を借りた方がいいケース
これから金利が下がると予想されるとき
これから金利が下がりそうなときは変動金利でのメリットが大きくなります。
というより金利が上がりきった状況で全期間固定を組むデメリットが大きいです。
もし返済途中で金利が下がったときに、返済期間がまだ長く残っている場合は
全期間固定への借り換えをしても良いかも知れません。
そうすることで返済額を抑えながら、安心して返済をしていけるかと思います。
返済期間が短い場合
具体的には退職金や贈与を繰上返済に当てることがわかっているケースです。
固定期間選択型でも同じです。
極端な事例ですが、50歳で返済スタートして60歳で退職金で全部繰上返済を予定するとしたら、
全期間固定でローンを組むのはもったいないですよね。
そう言った場合は変動金利または固定期間選択型で金利を抑えるのがおすすめです。
ただし、だからといって借入期間を短くするのはおすすめできません。
月々の返済が増え、想定外のことが起こった場合に対応できなくなるからです。
あくまでおすすめするのは繰上返済で短くしていく方法です。
近日、借入期間についての詳しい記事を公開予定です。
固定期間選択型:リスクと安全の間をとった住宅ローン?
固定期間選択型ってどんな住宅ローン?
固定期間選択型は固定金利を一定期間利用できます。
期間終了後に改めて期間を選択する、というものです。
金利は期間によって変わり、1番短い3年固定の場合、変動金利より安いことが多いです。
銀行ではこちらをおすすめされることが多いのではないでしょうか?
固定という名前も入っているし、変動よりは安心だろうという思われるかと。
ここで注意が必要なのは、変動金利での125%という限度がないことです。
一時的に安定はしますが、上昇時のリスクが1番大きのはこの商品になります。
また、変動金利と違うのは限度がないので未払利息が発生しないという点です。
いづれにしても、リスクであることに変わりはありませんので、ご注意ください。
固定期間選択型を借りた方がいいケース
これから金利が下がると予想されるとき
変動金利と同様です。
金利が下がったときの恩恵を受けられることがメリットです。
変動金利との違いは、金利や期間を選べる点です。
これから金利が下がるときは期間が短く、金利の安い3年を選ぶことで、
変動金利よりも総支払額を抑えることができるかもしれません。
逆に金利が下がりきってこれから上がるかもしれない、そんな時には10年固定や20年固定などを
選ぶことで金利上昇の影響を最低限にすることもできるかもしれません。
返済期間が短い場合
こちらも変動金利と同様です。
退職金や贈与などで一括で返済する予定がある場合にはおすすめです。
繰上返済予定が選べる固定期間内であればより安心かと思います。
商品自体はリスクもありますが、こう言った場合は1番お得で安心な場合もあるので、
しっかりご自身で計画を立ててみてくださいね。
今の状況でどの住宅ローンを選ぶべきか?
問題はここからで、自分に合ったものを選ぶにはどうしたらよいか、です。
退職金や贈与、自己資金の有無などによって変わると思いますので、
ご自身のライフプランがしっかりしていないとベストなものを選べないと思います。
なので、ここではケースごとにどちらを選べば良いかをご案内していきます。
20代など若いうちで自己資金や贈与を考えずに計画する場合は「全期間固定」
全期間固定をおすすめする理由
- 現在、金利が底値と言われているから。
- 若いからこそ、計画的に返済していきたいから。
種類の説明でもあったとおり、2021年現在で金利は底値と言われています。
今、全期間固定で住宅ローン組むメリットはとても大きいです。
加えて20代の方々はこれからさまざまなことにお金がかかるので、
ある程度ライフプランの予想を立てて、計画的に返済していく必要があります。
もし手元にある程度の自己資金やリスクに対しての備えができるのであれば別ですが、
若いうちに計画をされる方は比較的余裕が少ない方が多いので、
どれぐらい手元にお金が残っていれば良いかを考えるためにもライフプランは必須です。
全期間固定で組むときの2つのポイント
このケースの時に参考にしていただきたい考え方が2つあります。
- リスクを考慮し余力をつくるために、借入期間はできるだけ長く借りる。
- もしもの蓄えをしながら定年前後で完済するために、定期的に繰上返済し短くしていく。
返済期間は一般銀行だと35〜40年が最大です。
長ければ長い分、計画の融通が効き想定外への対応がしやすくなります。
ただ、長すぎると定年後の支払いが心配になると思いますので、
定期的な繰上返済で短くしていく方法をとっていただくのがおすすめです。
借入期間について詳しく知りたい方はこちら。
一括繰上返済の予定がある、返済期間が短い場合は「変動金利」「固定期間選択型」
変動金利・固定期間選択型がおすすめな理由
退職金や贈与などまとまったお金が間違いなく手に入ることが前提ですが、
- 金利上昇の影響を受ける可能性が少ないから。
- 想定外が起きた場合でも繰上返済予定のお金で対応できる可能性が高いから。
いづれの理由もいつ繰り上げ返済ができるかにもよりますが、
固定期間選択型で選べる期間に近い年数であれば、
金利上昇のリスクも負わず、想定外の事態の対応もできるので、
損得を中心で商品を選んでも問題ないように思います。
変動金利・固定期間選択型を選ぶ場合のポイント
- ぎりぎりまで期間を短くしすぎない。
- 期間選択や返済額見直し時にしっかり検討して進める。
もう聞き飽きたかもしれませんが、余力を作ってください。
商品選びについては金利が低いものを選んでもよいとお伝えしましたが、
住宅ローンの組み方については少し考え方は変わります。
長く組むことで途中の計画変更も効きやすくなります。
例えば、返済開始から10年後にもしかしたら直す部分が出てくるかもしれません。
そうなったときに一括繰上返済して、改めてローン組んでもいいかもしれませんが、
手間や必要な諸費用を考えるとその繰上返済予定の一部を使って直した方が楽です。
(もちろん、想定できる維持費や出費は踏まえた計画にすることが1番です!)
このように状況に応じて必要になる出費を考えながら融通が効くようにする必要があります。
一つの考え方としてぜひ、参考にしていただければ嬉しいです。
まとめ
- 金利上昇のリスクを回避するため安定重視なら全期間固定
- 損得重視でリスクを回避できる資金力があるなら変動金利か固定期間選択型
ここまでご覧いただきありがとうございました。
ぜひ住宅購入と安心できる生活を実現するためのお役に立てていただければ嬉しいです。
コメント