困ったさん
注文住宅って高いわ!
値引き交渉できないかしら?
できるかできないかはハウスメーカーによりますが…
私がうけた値引き交渉の事例でしたら伝授しましょう!
注文住宅営業マンとして5年間お客様に住まいを提案してきました。
人生で最も高い買い物、しかもローンで長い期間払い続ける・・・
ものすごいリスクですよね。
できるかどうかは別にして、値引き交渉をしないのは人生損しているんじゃないかと思います。
もちろん、注文住宅の営業マンとしては嬉しいことではないのですが…。
お客様の生活にも直結することです。
価格交渉して生活の負担が減るのであればした方がいいと思ってます。
ハウスメーカーや工務店だって下請け業者に値引き交渉をするんですから。
ただし、間違った交渉をすると計画に大きな影響がでてしまいます。
私が実際に受けてきた事例を通して、あなたが円滑に値引き交渉ができるように記事をまとめましたので、ぜひご覧ください。
注文住宅で値引き交渉するリスク
値引き交渉には次のようなリスクが考えられます。
- ハウスメーカーや営業担当との関係悪化
- 値引き交渉に応じない会社もある
- 着工後の想定外の出費
- 施工品質への影響
値引き交渉をしてもリスクが想定できていなければ、マイナスになってしまう可能性だってあります。
困ったさん
あのとき値引き交渉するんじゃなかった…
なんてことにならないように気をつけましょう。
ハウスメーカーや営業担当との関係悪化
値引き交渉を持ちかけたときに契約をハウスメーカーから断られるようなケースがあります。
様々な原因が考えられます。
- ハウスメーカーや営業担当が仕事に困っていない。
- 一方的に面倒くさいと思われていた。
- もともとの関係が悪かった。
- 値引き交渉の方法が良くなかった。
etc…
私はこのようなことはありませんでしたが、お客様が断られた経験があったとのことでした。
ハウスメーカーと関係が悪化しないよう、
慎重に正しい方法で値引き交渉したいですね。
値引き交渉をする際に、ハウスメーカーで「建てたい」という意思表示が確実にできていなければ断られる可能性も高くなります。
他社に行くのに値引きを会社に相談するメリットはありませんからね。
そもそも値引き交渉しない会社もある
ハウスメーカーのすべてが値引き交渉できるわけではありません。
割引の制度やちゃんとした交渉材料があれば別ですが、ただ聞くだけでは応じてくれないハウスメーカーは普通にあります。
私の勤め先もただの値引き交渉はできないルールになってたので、
交渉材料をお客様と打合せして上長に相談してました。
企業としての雰囲気や、営業担当の姿勢などでも変わるかと思います。
値引き交渉できるかどうか確かめるにはハウスメーカーで実際に建てた人に聞くのが一番良いと思います。
地域のネットワークを活用して確認してみてください。
着工後の想定外の出費
値引き交渉をした後の想定外の出費は、ダイレクトに費用がかかる可能性が高いです。
値引き交渉した結果着地した金額が本当にギリギリの予算だったときが、一番よくありません。
値引き交渉を既にしてしまっているため、さらなる値引きはかなり難しいです。
ハウスメーカーも確保しなければいけない利益がある程度決まっているので…
想定外の出費としては次のようなことが考えられます。
- 土地の埋設物がでてきた。(契約不適合免責の場合)
- 地盤改良費用が予想以上にかかった。
- 未決定の打合せで思っていたより必要な費用があることがわかった。
ハウスメーカーでは契約後に詳細の打合せや地盤調査をするケースがあります。
むしろ多いです。
こういった状態にならないように、契約前の地盤調査依頼や詳細打合せも事前にお願いするなどの対策は有効かもしれませんね。
施工品質への影響
私が勤めていた会社では基本的に値引き交渉の有無で施工品質に影響はありませんでした。
しかし、事実問題かけられる予算が減りますので、ハウスメーカーによってはあり得ます。
考えうる影響をざっくり上げてみました。
- 下請け業者がさらなる値引き交渉を受けていたため品質が下がった。
- かける経費を削減するため施工環境が悪くなった。
いい家を作る、ということに関しては値引き交渉は邪魔な要素でもあるかもしれませんね。
【経験談】注文住宅での値引き交渉術
私が実際に受けた値引き交渉はこのようなものがあります。
- 見学会の協力
- 住宅検討者の紹介
- 相見積もり
- 標準仕様からのグレードダウン
- 予算オーバー
- 親族の説得
注文住宅営業マンではあるあるかもしれません。
具体的な方法の解説をしていきます。
値引き交渉術1:完成見学会の協力
ハウスメーカーの営業担当は資料請求や来場など様々な場所からお客様との接点を持ちます。
そのなかで最も効果的なのが完成見学会です。
完成見学会はリアルなオーナーさんの思いやこだわり、計画を肌で感じることができるため来場したお客様との商談も進みやすいです。
完成見学会の協力で値引きをうまく交渉するには、
困ったさん
見学会の協力するから
このオプションプレゼントしてほしいなー…
といった感じで見栄えするオプションを可愛くおねだりするのがベストです。
見栄えするオシャレなオプションがあると、
見学会に来場したお客様のテンションが上がり商談に進みやすくなるんです。
これを材料にハウスメーカーや営業担当に交渉してみましょう。
その他にもハウスメーカーが見学会をやりたがるような要素としては、
- 施工エリアが遠くない。
- 目立つ立地で計画している。
- 需要のある間取りや外観になっている。
etc…
なども見学会でメリットがでてきます。
もう既に見学会でプレゼントされる上限が決まっているようなハウスメーカーさんもあります。
状況に合わせてさらなるプレゼントをしてもらえないか交渉してみるのもありかもしれませんね。
値引き交渉術2:完成写真の協力
地域のハウスメーカーや工務店に限られるかもしれませんが、ホームページやSNSなどで活用する素材はかなり重要です。
私のお客様にも完成写真を取らせてもらうお願いをして、撮影の内容に応じて商品券やもっと大きなプレゼントをしたりしていました。
特に人や家族が写っている写真はハウスメーカーとしても財産になります。
いろんなところで顔がでてもいい!という場合には使わない手はないですね。
しかもプロが撮るきれいな写真が手に入るので私はすごく気に入っている方法です。
値引き交渉術3:住宅検討者の紹介
この交渉は建築前でも後でもいつでも使えます。
困ったさん
注文住宅を検討している人がいるんだけど…
紹介したらなんかいいことありますか?
と聞けばOKです。
ただし、もう既に打合せをしているような人を紹介しても後付でとりあってもらえない可能性もあります。
しっかり紹介のプレゼントがもらえるように、まだ何も動いていない人を自分から紹介するようにしてくださいね。
値引き交渉術4:相見積もり
この方法が一番気を使うと思います…。
困ったさん
A社は3000万円なのでなんとか合わせてもらえませんか?
なんとかあなたのところで建てたいんです!
というのが理想のお願い方法ですね。
二言目がポイントです。
ただ安いところじゃなくてあなたにお願いしたい、という思いを伝えると営業マンは弱いです。
弱いのは私だけかもしれませんが…笑
ただ、この相見積もりにはコツがあります。
- 土地が決まっている。
- 間取りが同じぐらいの大きさ。
- 仕様が同じぐらいのグレード。
➡とにかく仕様がある程度わかればOK。
ハウスメーカーによってはA社の見積もりや間取りの提示が求められ、内容が同等ぐらいかどうか確認されると思います。
もしA社の提案内容が間取りが小さく、仕様も低いグレードの場合、価格交渉に応じにくいです。
価格競争や価格の努力は近い環境や内容じゃなければ意味がありませんからね。
依頼の段階からポイントをおさえられるようにしましょう。
値引き交渉術5:標準仕様からのグレードダウン
各ハウスメーカーには標準仕様が決まっていると思います。
その内容からさらにグレードダウンさせることで、値引き交渉の材料にします。
私が実際に経験した内容としては、
標準の無垢フローリングからシートフローリングに変えるというものです。
ポイントとしてはこんな部分を探してみてください。
- 面積が大きい。
- 価格が高い。
- そこまでこだわりがない。
ハウスメーカーの負担も減るため、ただ値引き交渉するよりも相談になりやすい状況になります。
建具・床材・クロス・設備など、考えられるポイントはたくさんあります。
うまく材料をみつけて交渉してみてください。
値引き交渉術6:予算オーバー
担当営業マンもしっかり予算を聞きながら打合せすると思います。
なので計画的に予算オーバーにするのは難しいです。
ただ、どう頑張ってもちょっとだけ予算オーバーしてしまっている場合には使ってみてください。
困ったさん
予算3200万円で話していたと思うのですが、
ピッタリまでとは言いませんのでご協力お願いできませんか?
というような感じです。
もしかすると、条件として標準仕様からのグレードダウンや見学会のお願いなどをされるかもしれません。
ハウスメーカーも色々検討して「こんな条件ならいいよ」という案をだしてくれると思います。
聞きにくくても一度投げかけてみてください。
値引き交渉術7:家族の説得
困ったさん
今の状況だと旦那や両親を説得できないんです…
なんとか協力お願いできませんか?
という依頼も受けたことがあります。
決定者が自分自身じゃない場合には材料として使えます。
この交渉術のポイントは次のとおり。
- 家づくりの最終決定者が自分じゃなく、身内の誰か。
- 最終決定者からなぜ許可がおりないのかが明確。
- 営業担当が自分の自分の味方。
- 「あなたのところで建てたい」想いが伝わっている。
これらの条件がそろっていないとなかなか使いにくいです。
最終決定者は営業からしたら味方ではない存在だけど、
目の前にいる味方の役には立ちたい…。
建てる自分自身は担当者さんとぶつからないので安心ですね。
ただ、嘘つくのはダメです。
そんな嘘怖すぎます…。
値引き交渉しやすい状況を作るポイント
実際に値引き交渉を受けてきましたが、値引き交渉にプラスになるような状況や環境をまとめてみました。
- 営業マンがお客様自身を好き。仲がいい。
- 最初から最後までその一社だけで検討していた。
➡そのハウスメーカーのファンである。 - タイミングは契約直前で交渉する。
- ハウスメーカーの重役に密接な人や権力者から紹介を受ける。
- 嘘をつかない、素直。
このポイントで共通するのはやっぱり「人」だと思います。
すごくあいまいですが、人間性や人のつながりはさらに人を動かします。
契約までの打合せで営業マンと人間関係を築けるかというのもかなり大事です。
3つ目はあってはならないと思いますが、普通にあります。笑
そのハウスメーカーで建てる前提であれば頼って損はないんじゃないかと。
これから長い付き合いになるので
しっかり人間関係つくっておきたいですね。
値引き交渉以外でコストダウンする方法
注文住宅では調整できる部分がたくさんあります。
値引き交渉以外でも様々な方法で負担を減らすことができます。
大きく分けるとこんな方法。
- 住宅でのコストダウン
- 住宅ローンの見直し
- 土地の見直し
- 火災保険やライフプランの見直し
細かく分けると20を超える方法があります。
柔軟に考えることでいろんな負担軽減策が見つかるはずです。
こちらの記事にわかる範囲のコストダウン方法を全部つめこみました。
ぜひ参考にしてください。
まとめ:注文住宅の値引き交渉は「うまく」やる
値引き交渉はリスクを把握した上で、材料を用意してうまくやることが重要です。
できるかどうかはハウスメーカーや計画の内容によって変わりますが、しないと損です。
ハウスメーカーも営業担当も敵ではありません。
うまく味方につけて注文住宅を形にしていってくださいね。
それではまた別の記事でお会いしましょう!
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