困ったさん
カーテンってどう選ぶの?
省エネとかコストとか気になるんだけど・・・
カーテン難しいですよね。
でも省エネとかデザインとか目的がわかっていれば
選ぶべきものはわかりやすいです!
あなたはカーテンをどんな基準で選びますか?
だいたいの方はデザインがいいから、っていう理由で選ぶケースが多いと思います。
でも実は気にしたいポイントって意外とたくさんあるんです!
住宅から出入りする熱の半分は窓からだと言われています。
カーテンで省エネを意識することで、熱の流入を抑え快適な空間にすることができます。
カーテンと侮るなかれ!
この記事では5年間住宅営業としてお客様のカーテン選びも手伝ってきた経験から、
注文住宅で省エネ・コストを意識したカーテンの選び方について解説していきます。
カーテンは色による影響も大きいです。
色の話が気になる方はこちらの記事も参考になると思います。
注文住宅でよくあるカーテンの種類
まずは基本情報として選べるカーテンの種類を解説します。
カーテンは大きく2つに分けることができます。
開け方により特徴があるので、窓の種類は部屋に応じて使い分けることが大切になってきます。
- 左右に開けるタイプのカーテン
- 上下に開けるタイプのカーテン
左右に開けるタイプのカーテン
開け閉めが比較的簡単なものが多く、出入りや開け閉めが多いような窓に向いています。
具体的には3つの種類があります。
- ドレープカーテン
- レースカーテン
- 縦型ブラインド
ドレープカーテン
ヒダというカーテンの折り目により高級感・空気を含むことによる保温性があります。
ヒダや形状により様々な種類があります。
ドレープが部屋側へ飛び出していたり、畳んだときに窓の幅を狭く見せてしまうことから圧迫感を感じやすいです。
紹介するものの中でも一番オーソドックスで、選べる商品量も多いのが特徴。
レースカーテン
日差しを入れながら、外部からの視線を遮るために、ドレープカーテンと合わせて使うものです。
薄手の生地だが、太陽光を反射させより見えにくくするミラーレースや、UVカット機能がついたものなど様々。
柄がついたものもあり、ドレープカーテンよりも部屋側につけることで夜もレースの柄を楽しむことも可能です。
縦型ブラインド(バーチカルブラインド)
名前の通り縦型のブラインドでオフィスのようなスタイリッシュな雰囲気。
生地はロールスクリーンと同じものを使うことがおおく、形状的にもホコリがつくにくいのがメリット。
ブラインドの角で日差しを調整しながら外の景色が見れるような調整も可能です。
ただし、隙間から空気の移動がカンタンにできてしまうので省エネ効果は期待しにくいです。
上下に開けるタイプのカーテン
デザイン性が高いものが多く、開けたとき、閉めたとき、どちらも空間に与える圧迫感が少ないです。
具体的には4種類あります。
- ロールスクリーン
- シェード・カーテン
- ブラインド
- プリーツスクリーン
ロールスクリーン
薄手の生地がコンパクトに収まり、質感もフラットなことから開放的でスッキリとした空間にしやすいのが特徴です。
開け閉めの方法はチェーン式やプルコード式などがあり、上下に開けるタイプの中では唯一開け閉めがしやすいものになります。
コストも安いため多くの方が採用しています。
ブラインド
ブラインドは横型のルーバーにより日差しを調整するタイプです。
ホコリがのりやすく掃除が必要だったり、開けるときはチェーンを引くのに時間がかかるため、時短を意識したい方には向きません。
また、隙間から空気の出入りがカンタンにできてしまうので省エネ効果は薄いです。
今回ご案内する種類の中では唯一木製が存在するため、木の質感にこだわりたい場合にはおすすめです。
プリーツスクリーン
ジャバラ状の生地を折りたたんでいき開閉するタイプです。
形によるまっすぐな陰影が、和室や書斎などのシックな空間にピッタリです。
質感も和紙のような素材感のものがあるので、和室にこだわりたい方はぜひ。
ただし、開け閉めはチェーンによるものなので手間がかかります。
省エネを意識した注文住宅でのカーテン選びのポイント
では実際にカーテンを選ぶときに何に注意して選んで行くべきかを見ていきましょう。
具体的に見ていくのはこんなポイントです。
- 生地
- 形状
- 色
- 取付位置
あとは断熱性能に特化したカーテン商品もあるので、参考までにそちらもご案内していきます。
省エネを考えたカーテンの【生地】
カーテン生地を選ぶ際に断熱・遮熱・防寒といったタイプの生地を選ぶと安心です。
特徴としては熱を遮るために生地が比較的厚いものや、放射熱を遮るためのコーティングがされているようなものもあります。
ブラインド以外の各タイプでは生地にいろいろな性能がついてます。
- 遮光性
➡光を通しにくいため寝室などにおすすめ。 - 遮像性
➡透けて見えにくいためリビングなどにおすすめ。 - 防炎
➡燃えにくく、高層マンションなどで主に利用される。 - UVカット
➡紫外線をカットし、室内の家具・建具などの日焼けを防ぐ。 - ウォッシャブル
➡自宅で洗濯できるもの。汚れやすい場所におすすめ。 - ミラー
➡日中に日差しをいれつつ視線を遮ることができる。 - 遮熱
➡放射熱を遮り、主に熱場の室温上昇を抑える。
各メーカーうたい方が違ったり、他にもいろんな性能があったりします。
ご自身の要望にあうものがきっとあると思うので、探してみてください。
省エネを考えたカーテンの【形状】
カーテンの種類によって、また細かい形状によっても省エネ性能がかわります。
- 枚数が多いほど省エネ性能が高い。
➡カーテン+レースなど2層でカーテンをつけると部屋の保温性も高くなりやすい。 - ドレープカーテンはヒダ有りを選ぶ。
➡カーテンの折り目により空気の層が厚くなり断熱効果がうまれます。
2つ目はドレープカーテンに限られます。
ドレープカーテンにはフラットというヒダがついていないタイプもあります。
ヒダがある場合と比べ空気の層が薄くなるため、断熱効果は気持ち程度ですが低いです。
フラットが向いているのはカーテンに柄がついているような場合です。
しっかり柄を目立たせたい場合は選ぶとデザイン性がよくなります。
ドレープカーテンはコスパに優れてそうですね。
省エネを考えたカーテンの【色】
季節を意識した色を選ぶことで、体感温度を良い方向にコントロールすることができます。
- 冬:赤や黄色系の暖色を使うことで体感温度UP
- 夏:青緑や青系の寒色系を使うことで体感温度DOWN
北海道であれば寒い季節の方が多いと思うので、暖色系をまずおすすめさせてもらってます。
暖色系をうまく使って設定温度を1℃下げてみましょう。
冒頭でもご案内しましたが、カラーコーディネートの記事が参考になります。
他にも開放的に見せる色や睡眠に適した色についても解説してますので、ぜひ。
省エネを考えたカーテンの【取付位置】
省エネを考えた場合、熱が行き来しにくくなるように取付位置についても意識すると良いです。
- ドレープカーテンの場合、両端のカーテンを壁につける。
➡冷気が横から出てこないようにするため。 - 暖房器具が窓下にない場合はカーテン生地と床との隙間をなくす。
➡冷気が下を通ってこないようにするため。 - 窓枠の内側ではなく、壁に取り付ける。
➡窓を完全に覆うことができ、冷気を遮ることができるため。
◼両端のカーテンを壁につける。
ドレープカーテンの場合にできる技です。
横からでてくる冷気や光を防ぐためにカーテンをオプションのレールを使います。
レール上をキャップで塞ぐことで、冷房効率を上げるオプションもあります。
光が漏れにくくなるため寝室などの遮光手段としても有効です。
◼カーテン生地と床との隙間をなくす。
冷気は下から移動してくるので暖房器具がない場合、カーテンと床の隙間から冷気がでてきます。
室温が温かくても冷気に触れると寒く感じるので、できるだけ避けたいです。
カーテン生地は痛みやすくなってしまいますが、床に触れているとその点は安心です。
◼窓枠の内側ではなく、壁に取り付ける。
上下に開けるタイプのカーテンの場合は窓枠の内側に取付した方がスッキリ見えます。
ですが、窓枠ピッタリにつけれるわけではないため冷気が隙間から室内側に移動してきやすいです。
省エネを考えると覆う形で壁に取り付けたほうがいいように思います。
省エネを考えたカーテンの【おすすめ商品】
ここでは断熱性能の高い商品をご紹介しておきます。
ハニカムスクリーンというもので、種類としてはプリーツスクリーンの一種と言っていいかと。
蜂の巣構造で窓と部屋の間に空気の層を作り出すスクリーンです。
価格は何も性能のついていないカーテンと比べると高いですが、価格に見合った性能があります。
TOSOのエコシアという商品で1年間の暖房費用を計算してみました。
- 通常のカーテンからエコシアに変更した場合の暖房費用の差額
➡約13,824円光熱費の節約 - さらに断熱オプションのレールを取り付けた場合の暖房費用の差額
➡1.よりも約4,608円の光熱費の節約
複層ガラスの場合で通常のカーテンとエコシア、断熱オプションとの比較をしました。
[各熱貫流率差]W/㎡・K × 窓面積30㎡ × 3500K・日・冬季 × 24h/日 × 32円/kWh ÷ エアコンCOP3.5 = 光熱費の差
※あくまでシミュレーションです。条件の違いや使用状況などによって変動あります。
◼断熱オプション:サイドレール
レールをつけることで、隙間からの空気の移動を防ぐことができます。
ただし、締め切ることで窓とスクリーンの間の空気が動かず、結露しやすい環境になります。
小さく開けておく、たまに開けるなどの対策は必要そうです。
ハニカムスクリーン丨TOSO
ハニカムスクリーンは他のメーカーでも取り扱っています。
トリプルサッシ・ハニカムスクリーンのどちらかは採用した方がいいと思います。
トリプルサッシはオプションコストを節約できる光熱費分で回収できる可能性があります。
トリプルサッシについての記事を参考にしてください。
コストを意識した注文住宅でのカーテン選びのポイント
私の感覚ですが、カーテンにかかる費用はだいたい30~50万円ぐらいです。
数や選ぶグレードなどにもよって変わります。
けっこうお金かかりますよね。
注文住宅で予算オーバーにならないためにカーテン自体のコストを安くするための方法をまとめました。
- 規格サイズのドレープカーテンを選ぶ。
- カーテンを施主支給する。
- 自分で取付する。
カーテンのコストを安くするために【規格サイズのドレープを選ぶ】
規格サイズのカーテンはオーダーカーテンと比べ、だいぶ安いです。
ニトリさんのカーテンで比較してみました。
サイズW100×H110の場合
- 規格サイズのカーテン:1,836円~
- オーダーサイズのカーテン:13,499円~
メーカーや商品によって変わりますが、似たような感覚でオーダーの場合コストが上がっていきます。
ドレープカーテンの規格寸法は一般的にこんなイメージです。
- W100cm×H135cm
- W100cm×H178cm
- W100cm×H200cm
窓を合わせるまではいいませんが、来客のあるLDK周りを除いて規格寸法のカーテンを使うことを考えてみてはいかがでしょうか?
カーテンのコストを安くするために【施主支給する】
施主支給は注文住宅で使用する材料の一部を自分で購入してハウスメーカーに取付してもらう方法です。
施主支給のメリットは、
- 選べる商品の幅が広がり、より好みのものが見つかりやすい。
- ハウスメーカーのマージン(利益)がかからないためコストダウンしやすい。
などがあげられます。
ただし、注意しなくてはいけないことは
- 間違って発注しても自分の責任になってしまう。
➡正しいもの、正しい寸法を自身で確認できる必要がある。 - 支給した物による不具合は保証対象外になってしまう。
- 納品されたものは自分で管理する必要がある。
カーテン以外にも照明器具や棚板など様々なものを支給することができますが、注意点も共通です。
間違った寸法で発注してしまったり、必要なものが足りなかったりすることもあるので、内容をしっかり把握した上で発注しましょう。
カーテンのコストを安くするために【自分で取付する】
もし施主支給で取付コストがかかる場合には、自分で取り付けするのもコストを下げるには有効です。
自分で取付する際には、
- カーテン・レールの必要な正しい寸法を計ることができる。(道具:メジャーなど)
- 下地の位置が確認できる。(道具:下地探しなど)
➡道具がなくても叩けばわかります。少し鈍い音が・・・ - レールが長い場合、切断できる。(道具:金ノコなど)
➡レールの切断が必要ない伸縮性もあります。
あまり慣れていないと少し心配かもしれませんが、以外と大丈夫です。
しっかりやり方を確認できれば問題なく取り付けることができます。
わかりやすくまとめている記事をはらせてもらいます。
寸法の選び方や取り付け方まで解説しており、購入もできるようです。
活用してみてください。
カーテン費用を安くする注文住宅での窓計画
窓とカーテンは密接な関係にあります。
窓の計画次第でカーテンの費用を大きく抑えることも可能です。
カーテン代も抑えたい!という場合にできることをまとめてみました。
- 窓のサイズを規格カーテンがつけれるサイズにする。
- 部屋にある窓を一つにする。
- 窓をカーテンがいらない型ガラスにする。
窓のサイズをカーテンが規格でつけれるサイズにする
注文住宅の計画の中で窓はかなり重要です。
全部をカーテンに合わせるのは良くないと思います。
強いこだわりのない場所を選んで、規格カーテンが使えるようにサイズを調整してみてください。
規格カーテンが使える窓のサイズを整理しました。
- W100×H135
➡2枚利用の場合16511、1枚利用の場合096093 - W100×H178
➡2枚利用の場合16515、1枚利用の場合07415 - W100×H200
➡2枚利用の場合16518、1枚利用の場合07418
※しっかり覆えるサイズで選定してます。
※YKKAP APW430の場合です。
これらの寸法が使えるのは各部屋、2Fホール、書斎などの窓になるかと思います。
予算オーバーのときや、コストを抑えたいときは積み重ねです!
融通の効く部分で確実に対策していきましょう!
部屋にある窓を一つにする
部屋にある窓は2つあるとその部屋だけで風通しを確保できたり、より明るい部屋にできますが、両方にカーテンが必要になってしまいます。
窓を一つにすることでカーテンのコストを安くでき、
- 大きく窓をとっても一つの方が安いことのほうが多い。
- 壁が一つにまとまるため家具の配置のバリエーションも考えやすい。
- 窓下の暖房も考えやすい。
などのメリットもあります。
日当たりの確保がどうしても難しい場合を除いて、窓は一個の方がコスト面ではよさそうですね。
窓をカーテンがいらない型ガラスにする
窓ガラスには透明ガラスと型ガラスの2種類があります。
型ガラスは表面が不規則にでこぼこしているもので、水回りなど見られたくないような場所で用いられます。
型ガラスを用いる窓は基本的にカーテンが無くても問題ありません。
これらを全部の窓に使うのはちょっと私も抵抗はありますが、
- カーテンの費用がかからない。
- カーテンの開け閉めの手間がかからない。
- カーテンの掃除の必要がない。
などのメリットがあります。
なんか時短になりそうですね。
カーテンからの恩恵はなくなってしまいますが、日差しの調整が必要ないような北面や玄関ホール・2Fホールなどは比較的なくても大丈夫かもしれません。
まとめ:注文住宅ではカーテンの選び方でより快適な空間に
意外とデザインや使い勝手で決めがちですが、こだわって決めていくと省エネにもつなげることが可能です。
予算オーバーにならないためのコストダウンも可能なので、様々な方法をつかいながら理想のお家づくりを実現してくださいね。
予算オーバーの方法についてはこちらの記事が参考になります。
私がわかるすべてのコストダウンをまとめました。
それではまた別の記事でお会いしましょう。
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