ども、ほむらです。
新築の計画が始まって、どんな間取りがいいか悩んでいる皆さんに向けて、、、
まずは「総2階」を検討してください!
理由はとってもコスパのいい建物になるからです。
それでダメなら別の形を考えてもいいと思いますが、理想の間取りはどうしても高くなります。
私も間取りを書いてお客様へご提案するときには極力、総2階を心がけています。それは、コストの魅力もありますが、住んでからのメリットもあるからです。
ぜひ、総2階の魅力を知った上で、住宅の計画を進めていただきたいと思います!
それではさっそく見ていきましょう!
総2階の5つのメリット
建築費が抑えられる
総2階は建築費を抑えることができます。
理由は屋根と基礎の面積が最低限のため、建築費を抑えることができます。
同じ大きさで比較して見てみたいと思います。
①総2階の30坪
②1階20坪・2階10坪の30坪
同じ大きさでも1階と2階の差分、屋根と基礎が②の方が広くなり、その分コストがかかります。なので同じ大きさでも総2階の方がコストを抑えることができます。
特に基礎は建物の金額の中でもそれなりの割合です。ちょっと大きくなっただけでも、そんなに高くなるのか・・・と見慣れてない方は驚くかと思います。
加えて地盤改良などの工事も基礎の面積に合わせて大きくも小さくもなりますので、地盤調査次第では高くなります。
なので建築費を抑えたいというご要望をいただいた場合には建物の大きさと、1階と2階のバランスの調整で希望の金額に近づけてご提案することも多いです。
この内容と同様で、平屋も建築費は割高だと思ってください。とてもご要望をいただくことが多いですが、予算の関係で諦める方も多いです。
使い勝手を選ぶか、コスパを選ぶか、一生に一度の家ではありますが、高額になることで生活を圧迫することもリスクです。しっかりバランスをとれるようプロに相談をしてみてください。
断熱・気密性能を確保しやすく光熱費を抑えやすい。
総2階は使う材料が同じだとしても断熱性能・気密性能を確保しやすく、光熱費を抑えやすいです。
不思議に聞こえるかもしれませんが、意外とシンプルです。理由は外皮面積(外に接している面積)と施工性の問題です。
まずは外皮面積についてです。シンプルな図で説明していきます。
同じ大きさの家でも凹凸が少ない①の方が、外に触れている面積は少ないです。
その分、②よりも断熱性も気密性も確保しやすく外の影響を受けにくいということになります。
次に施工性ですが、凸凹しているよりも施工がしやすく隙間を少なくしやすいです。大工さんの腕次第でもありますが、影響は間違いなくあります。
光熱費を抑えたいという場合には他にもいろいろ考えることがあります。建物の大きさ、暖房・換気の計画、部屋のつながり・・・でも、総2階にするだけでコストを抑えながら性能も確保することができるので、そこが魅力でもあります。
耐久・耐震性能を確保しやすく修繕費を抑えやすい。
総2階は維持費・修繕費も抑えやすい形と言えます。
それはシンプルな形状で耐久性・耐震性に優れているからです。
理由は何点かあります。
- 屋根の形状がシンプル・面積が少ないため、年数が経ったときの雨漏れのリスクが少ない。
- 柱や梁、壁といった構造が1階と2階で合わせやすく、構造的に安定しやすい。
- 外皮面積が比較的少ないため塗装などの修繕費が安く済む。
- 出隅・入隅部分が少ないので比較的傷みにくい。(出っ張った角とか、引っ込んだ角のこと)
住んでて快適かどうかはイメージしやすいかもしれませんが、維持のことは普段あまり考えないと思うので、営業側から言われないと気づかないことが多いです。
10年ぐらいだったらそんなに建物の傷みは見えてこないと思いますが、その先から違いが見えてくるかと思います。
ライフプランなども考えると建築費だけではなく、その先の費用も抑えて行きたいですよね。
土地を広く使いやすい。
エリアにもよりますが、街中だと狭い土地もありますよね。
そういった場合、総2階だと比較的土地を広く使いやすいです。
建築費を抑えられるお話と同じです。一応図を書きました・・・。
一部2階建てと比べると総2階の方が1階面積を抑えられるので、残る土地面積は広いですよね。
決められた土地の中で、ガレージや物置、畑や庭を作りたい場合、土地を広く使いたい場合には総2階は有効だと思います。
防犯性が高い。
2階への侵入ができないという点で防犯性が高くなります。
一部2階建ての場合、1階の屋根から入れる窓があれば侵入できてしまいます。
窓の計画次第ではありますが、2階は開けっ放しにしたいタイミングがある場合には総2階でメリットを感じられそうです。
知っておきたい総2階のデメリット
1階が小さくなる、または2階が大きくなる。
無理やり総2階にしようとした場合に出てくるデメリットです。
1階が広くなるから2階を合わせると広くなった分ムダなスペースができますし、1階がはみ出るからちょっと縮小しようとすると使い勝手が悪くなります。
結局建物全体が大きくなったり、使い勝手が悪くなるため、今までのメリットが薄くなってしまいます。
できるだけバランスをしっかり考えながら、あくまで総2階も1つの方法・手段だと思ってください。必須ではありませんので・・・。
凹凸が少ないため外観デザインが地味になりやすい。
アイデア次第なのですが、総2階はシンプルなために外観が地味になりやすいです。1つ1つの要素やバランスがとても大事です。
これを回避し、おしゃれにするためのポイントが4つほどあります。
- 色・素材など仕上げでアクセントを加える。
- 壁・屋根などの形状でアクセントを加える。
- 窓の位置・形状でおしゃれにデザインする。
- 庭をデザインする。
このあたりはプロの仕事かと思いますが、、、。
お金のかかるお話もあると思うので、ここでは事例をもとにできるだけ費用をかけないためのアイデアをお伝えします。
対策:窓で個性をだす。
ここでご紹介する事例は無印良品さんの窓の家です。
ランダムに配置されているかのような窓ですが、一つ一つ外からの視線、中からの景色、採光や通風を考えた機能性のある設計になっているようです。
シンプルな総2階に特徴のあるランダムに見える窓の組み合わせに個性を感じます。
ナチュラルな雰囲気が個人的にも大好きなお家です。住みたいです。
総2階に近づけるための考え方
ここまでで総2階についてわかっていただけたかと思います。
間取りをどのように変えていけば総2階に近づけられるかを解説していきます。
1階にある要素を2階に移動して総2階に近づける。
1階にあるものを2階に移動してバランスを調整しましょう!
具体的には以下の事例を。
現状の間取りに入っている要望にもよりますが、1階にあるもので移動できるものを探してみてください。
2階に移動することで間取りの使いやすさが格段に上がるものもあります。
よく考えると1階じゃなくてもよいものもあると思います。
住んだときのことをイメージして検討してみてください。
1階の間取りの無駄をなくして総2階に近づける。
1階の間取りを物理的に削り2階と大きさを近づける力技です。
物理的に小さくなることで光熱費も下がる可能性が高いです。
ただし、無理に小さくして使い勝手が悪くならないよう注意しましょう。
もし削るとしたら以下のような方法があります。
1階のものを外にだして総2階に近づける。
中に収納する予定のものを外部の物置やトランクルームなどのサービスを活用し、必要な広さを減らす作戦です。
お家の広さが小さくなるため、こちらも光熱費が下がる可能性が大きいです。
トランクルームについては月額料金がかかりますが、収納環境も悪くないため使用頻度の低いものをしまっておくにはよい場所です。
身軽な生活がしやすくなると思いますので、アイデアとして考えてもよいかと思います。
家具・家電で補えるスペースを探し総2階に近づける。
間取りの要望を家具・家電で叶え、必要なスペースを減らすというものです。
よく聞く例としては、ドラム式洗濯機や乾燥機です。
干す量が減ることで、物干しスペースが少なくて済みます。
リンナイというメーカーの乾太くんという商品が有名です。
その他に小上がり型のユニット収納というものもあります。
畳部分が扉になっており開けると収納になっているというものです。
客間で布団を収納するスペースを削れる可能性がありますよね。
今はたくさんの便利な商品が生まれています。
見ているだけですっごく楽しいです。笑
断捨離して必要なものを減らす。
必要なもの、そうでないものをこの機会に整理してみてください。
スッキリしますし、完成してからの引越しも楽になります。
広さを削るぐらい物を少なくするのは大変かもしれません。
物を少なくすることのメリットはとても大きいです。
ぜひ挑戦してみてくださいね。
新築時にやるべき断捨離の記事をよければ御覧ください。
まとめ
総2階はシンプルな形状のため、性能もコストも優れています。
予算が限られている、計画地が広くない場合などにも有効な手段です。
新築で進める方はまず総2階を検討いただくと良いかと思います。
ぜひ、住宅購入のお役に建ててくださいね。
それではまた。
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